商業デザインとは【デザインと広告、プロモーションについて(初心者向け)】
この記事はデザインをする方、デザインをお願いしようとしている方、双方に見て欲しい記事です。いつもより真面目に書いてます。
このブログでは『デザイン』の知識を色々書いてます。書いてますがデザインの基礎だったり、技術のことはあまり触れられてないです。どちらかというとデザインの“考え方”や“言葉”についての記事が多いです。記事のネタを色々探していて、なんか記事のイメージ湧かないなと感じてました。そして思ったのです。『そういえば普段は“商業デザイン”のデザイナーだった』と。だから“デザインは伝える、伝わることが大事です!”と何度も無意識に書いてきたのです。
商業デザインとは【アートとデザインの違い】
商業デザインというのはいわゆる“広告物”です。Webの世界では『アートとデザインの違い』とか記事がたくさんありますが【アート=商業デザイン】ではなく、【商業デザインこそが一般的に言われるデザイン(広告)】に当てはまります。アートというのはピカソとかです。自分の作品を気に入ってもらって買ってもらう感じです。今あなたが作ろうとしているのはアートですか?それとも何かしらの広告物ですか?
あなたは何をデザインしていますか?
今デザインしようとしているのは、何ですか?雑誌?チラシ?Webバナー?ポスター?フライヤー?名刺?…違います。それは“媒体”、つまり手法のお話です。デザインを今あげた媒体に載せてるだけです。『何の目的があってデザインをしているのか』が大切なのです。
商業デザイン【目的】について
商業デザインには必ず『〇〇のためにデザインをする』という理由があります。例えば、、、
- 告知をするためにデザイン
- お知らせするためにデザイン
- イメージを伝えるためにデザイン
- 知ってもらうためにデザイン
- 興味を持ってもらうためにデザイン
こういう風にデザインをするには何かしらの目的、理由があります。そしてその理由の先には誰か相手がいるはずです。そのデザインの目的を見るのは誰なのかきちんと理解しないといけません。受注のお仕事であればクライアントがいると思いますが、その先にいる『誰か』はデザインを依頼したクライアントではありません。そのさらに先の人、お客さんが『誰か』になります。そして今あげた目的に合う“媒体”は何なのかを次に考えるのです。手段と目的が逆になってる場合がありますのでご注意を。
何かデザインするときにはこの“目的”を忘れずにデザインしましょう。よっぽどの大手ではない限り、世の中のデザインはこの『商業デザイン』になります。
クライアントの意向も聞きつつ、その先にいるお客さんに合うようにお話できれば一番です。(クライアントがその先にいるお客さんを見えてなくて、自分たちのことばかり言うクライアントも少なからずいます。)クライアントはお金を出す側なので、自身や企業の売り上げのためにクライアントの意向に100%沿って割り切ってデザインするのも全然良いことだと思います。クライアントの信頼をもらってからいろんな広告的なお話ができれば全然アリだと思います。いきなり広告の話をするのは、クライアント側からしたら否定された感じにも聞こえる場合もありますので。
目的にあった戦略と商業デザインについて【広告プロモーション】
ここから少し上級なお話になります。会社で言うところの主任や課長、部長が考えていることです。商業デザインには戦略『プロモーション』があります。ひとつひとつの商業デザインは点ではなく、必ず線になっていて繋がってます。『(目的のある)チラシ→入り口のポスター→店長の名刺→帰ってからのWeb→Webバナー→クリックして次の告知』みたいな線です。一般的に、知らない誰かにいきなり“告知”しないと思います。まず挨拶しますよね。”私は〇〇と言います、よろしくお願いします。私は〇〇をしています。それであなたに〇〇を伝えたいです。”といった順序がありますよね。
上の項目、『商業デザイン【目的】について』で書いた各目的を戦略の順番に並べるなら、
1. イメージを伝えるためにデザイン、知ってもらうためにデザイン
相手が知らない人であれば、まず『企業やお店、名前を知ってもらいます』企業名を出したCMを出したりして、『聞いたことある名前だ』『知ってる名前だ』と相手に知ってもらいます。
最近はSNSだったりブログであったり、相手の素性や名前も知らせないまま広告していくこともあります。イメージを伝えるためのデザインがこれに近いです。自分たちのイメージ(企業のコンセプトイメージなど)、もしくは相手が結果的にどうなるのか(ビールのCM“美味しそうなイメージ”やSNSに載せるビジュアルの画像、写真など)のイメージを与えていきます。
2. 興味を持ってもらうためにデザイン
知ってもらったり、イメージを与えた後は相手に興味を持ってもらいます。何をしている企業なのか、相手にどんな利益を、情報を与えることができるのか。またはSNSのように繰り返しイメージを与え続け相手の興味を引いたりします。つまり1や2で相手との距離を縮めていくのです。相手との駆け引きが始まります。
3. 告知をするためにデザイン、お知らせするためにデザイン
相手との距離が縮まってようやく重要な告知やお知らせをします。相手はこちらに興味があって心を開いている状態ですからね。
実はこれ、チラシやフライヤーを作るときの見え方の順番と同じなんです。伝える相手がすでに知ってる人であれば告知やお知らせを最初に持ってきてもありです。順番をきちんと想像、理解できてないと逆効果になることもあります。最近youtubeのCMに多いです。マジで多すぎです。
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これは最初にインパクトがあって興味が凄い出るけど、あやしさ満載になります。ポストに入ってるチラシにも多いです。お前はだれだ、という感じですね。自分たちの広告プロモーションすらできてないのでダメです。最悪自ら詐欺ですと言ってるようなものです。
イメージ戦略について
“でも今は、イメージとかオシャレも大切だし、、、SNSとか、、、”とか言ってるあなた、それには必ず“戦略”や“プロモーション”がついてるハズです。必ず戦略に沿ったデザインをしてください。戦略もないのにイメージのデザインだけしても何も生まれません。単に“イメージ戦略”なんて言葉を言ってる人には戦略もなくマジで雰囲気のイメージしか持ってないことが多いです(実体験)。せめて“戦略のイメージ”をもってください。イメージ戦略とは相手への刷り込みですので何度も同じイメージを与え続けなければいけません。チラシやCMであれば膨大な費用がかかる場合もあります。いきなり“イメージ広告”をするには少しリスクが高いのではないでしょうか。
まとめ
今あなたが作ってるのは、ほぼほぼ『商業デザイン』にあたるかと思います。何か伝えたいことがあるのであれば、全部『商業デザイン』になります。商業デザインをわかりやすく言えば『スーパーのチラシ』です。スーパーのチラシってかっこよさやオシャレさ、キレイさ全然入ってないですよね?(美味しそうは入っているかも。)商業デザインは相手に伝わることが1番なのです。
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