パワポデザインのコツ9選
パワポで資料作り。悩むのがデザイン。デザインを7年やったあと営業職を4年経験した際に実際使えたパワポ(営業資料)の作成術をお教えします。(今はデザイナーに戻りました。)前提として、資料=相手に伝える手段ということだけは認識してください。
まずパワポ作成の見え方は大きく分けて2通り
- しゃべりが【得意】な人
しゃべるのが得意な人は極論、営業資料なんていらないのです。
資料はあくまで話の補足的な役割。写真やスクショの資料でもいいのです。
- しゃべりが【苦手】な人
話すのが得意じゃない。または資料を相手に提出しないといけない。話すことができない状況に、しっかり説明の入った資料作りが大事になってきます。
今回は、話ができない場合の資料作りについて書いていきます。
1.構成をつくる
パワポ資料は、いわば「紙芝居」タイトルから始まって1枚ずつ見ていくスタイルになってます。構成がバラバラだと、伝わるものも伝わりません。
基本の構成は以下の通りです。
- タイトル
〇〇のご提案
- 提案の概要、提案内容のプロフィール
まず我々はこうです。こんな提案を持ってきました的な自己紹介です。またはコンセプトの説明。
- ざっくりした全体像・日程
提案が最終的にどうなるか。この提案によってこうなります。
- 提案の内容
具体的に3つの提案です。
まず1は、次に2は、最後に3は。
- 金額
(企画書ならば予算とか)この提案は〇〇円です。
- 進行スケジュール
このスケジュールで進めていきます。スケジュールの共有です。
- その他、注意事項など
注意事項、著作権、データの受け渡しなどまとめて書きます。
2.メインカラーを決める
提案にあったコンセプトカラーを決めましょう。1枚目のタイトルに使用しましょう。
コンセプトカラーは資料、提案内容のイメージにもつながります。また色は全てCMYKです。スマホで見ている色は基本出せないので注意です。
メインのカラーとサブのカラーの2色を選ぶと良いです。
オレンジ…食べ物系
美味しそうに、完熟しているようにみえる。
みかんのネットはオレンジですよね。あれは同化現象といって、まだ完熟していなくてもこってりしたみかんに見える効果があります。
青&白…スポーツ系
カロリーオフやスマート、食欲をおさえる色です。
黄色またはピンク…ポップ系
若い、かわいい印象を与えます。黄色は見えづらい色なので避けたいです。
背景や黒の上にのせたりしましょう。
赤…熱い系、熱狂系
興奮の色。ですが熱しやすく冷めやすいまたは、疲れやすいので注意
緑…自然系、深緑だと和系
やさしい、自然のイメージです。これはわかりやすいですね。
茶色…威厳(いげん)を見せたいとき
高級、モダン、落ち着いたイメージを出します。
金または紫色…高級感
青に金、赤に金などでも高級感は出ます。
グレー…無
やさしい、落ち着く、特に何も感じない色です。
3.少しくすんだ色、暗い色を使う
資料を見せる相手は誰ですか?上司やクライアント。いづれもあなたの年上が多いのではないでしょうか。相手はあなたより社会人歴の長い人です。ポップな黄色やピンクより、少し落ち着いた(彩度の落とした)明るさで構成しましょう。その方が信用、信頼性が増します。気の許せる同僚や、友人、同年代にわざわざパワポで資料を作る必要は無いと思いますよ。手書きのしっかりしたメモや熱の入った言葉で十分伝わると思います。
4.メイン文字は黒、サブ文字はグレー
全部黒色だと見ている人がチカチカしますので、グレーを使ってメリハリをつけてあげましょう。
5.フォントはメイリオでOK
フォント選びも大事です。この【メイリオ】を選びましょう。
デザイナーから見て、このメイリオが初期フォントの中では一番見えやすいです。
とりあえず全部メイリオで統一しましょう。
またWindows10のかたは頭に【UD】がついているものがあると思います。このUDがついてるフォントは【誰でも見えやすいように考えられたフォント】なので是非使ってください。※UD…ユニバーサルデザインの略です。
6.文字の大きさを変える。
文字の大きさを変えてメリハリをつけましょう。特にタイトルや段落など文字の大きさを変えると凝ってる感が出ます。
基本は下にいくにつれて小さくなっていれば良いです。
7.アクセントを入れる
文字が全て黒、グレーの場合、大事なところは赤にしましょう。大きくしたり、太字にしたり、明朝体にしたり、帯をいれたり。(赤い帯をいれる場合は白文字に)アクセントの明朝体は【MS P 明朝】がいいのではないでしょうか。色の使いすぎは注意です。せっかく見て欲しかったアクセントの赤が目立たなくなりますよ。全部で2~3色で構成できればOKです。
ちなみに文字に境界線や影をつけることは絶対にやめてください。パワポはデザインのソフトではないので絶対に良い結果にはなりません。
8.ポイントマークを入れる
注目ポイントや見て欲しいところはアクセントカラーを入れるだけでなく、
【POINT!】みたいな丸をつけてあげると見えやすくなります。
写真や画像もポイントとして効果ありです。
ポイントマーク参考記事
9.最後、そろえる
とにかくレイアウトは、そろえてください。
左ぞろえでも、真ん中ぞろえでもいいので、そろえることで一気に見えやすさレベルはあがります。
原則、左ぞろえ(中央ぞろえは読みづらい)です。
※コンセプトページなどはイメージ、雰囲気を伝えるためでもあるので中央ぞろえでもOKです。
特に詳細などを見せる場合は必須です。むずかしい人は四角を下に入れたりしてそろえる目安をつけるとやりやすいです。また、そろえるのができる人はそろえた周りの余白もそろえてみてください。そこまでできたら文句なしです。
まとめ
今回はパワポで使えるデザインのコツをお話ししました。あらためて整理しましょう。
1.構成をつくる
2.メインカラーを決める
3.少しくすんだ色、暗い色を使う
4.メイン文字は黒、サブ文字はグレー
5.フォントはメイリオでOK
6.文字の大きさを変える。
7.アクセントを入れる。
8.ポイントマークを入れる
9.最後、そろえる
パワポでデザインするのは初心者にとって少しむずかしいですが【パワポで資料を作ること】=【デザインすること】ではなく、相手に伝えること、営業に使うことだと思いますので【相手が見えやすいかどうか】を考えて作成してみてください!
最後に、デザインも何も知らない上司に「ここ黄色にして(白背景なのに)、ここ赤の境界線つけて」と訳のわからないこと言われたら優しさで、だまってその通りにしてあげてください。ただし、あなたの企画書や営業資料で見せる相手がその先の人ならば反抗してもいいと思います。「こっちの方が伝わりますよ」と。
今回の画像は全てパワポで作成しました。(画像内のパワポのロゴのみフォトショップ)