背景素材は埋めるものでなく活かすもの【背景素材の正しい使い方】
今回はデザイナーの多くが勘違いをしていることについてまとめます。
多くのデザイナーが勘違いしていること、
それは『背景素材の使い方』です。
経験がある熟練のデザイナーでも勘違いしている場合が多いです。
背景素材を間違って使っている
背景素材を探すときに多くのデザイナーが思っていることは、
「なんか背景が(白などで)寂しいから、いい感じの背景無いかな?」
これが背景素材の間違った解釈です。
一回でも、そう思ったことがあるデザイナーは今回の記事とても重要です。
背景は寂しいから入れるのではない
デザインはメインのデザインをまず作ります。
そして最後に背景など後ろのデザインを入れるデザイナーが多いと思います。
しかし『背景が(白などで)寂しいから入れる』、
この解釈でデザインを進めてはいけません。
せっかく作ったメインのデザインを台無しにしてしまうことになります。
メインが赤色で構成したデザインなのに同じ赤色の背景を入れたり、
赤色と喧嘩する紫など背景を入れたり。。
そんなことをすると、背景が何も無い状態の時より
メインのデザインが見づらくなってしまいます。
これらのデザイン例は『きれい』という印象を持たれがちです。
しかし、特に商業デザインの場合や年配層向けのデザイン、チラシなどでは
「(綺麗かもしれないけど)見づらい」という印象を持たれますので注意が必要でしょう。
背景はメインを活かすもの
デザインの背景素材はメインを活かすものでなければいけません。
決して埋めるための背景素材、デザインの寂しさを誤魔化すための背景素材ではいけません。
そのような考えで背景素材を入れたデザインは、
よく分からないごちゃごちゃしたデザインになっていることが多いように思います。
背景を入れる際はメインのデザインがそのまま目立っているか際立っているか
一手一手、慎重に確認しながらデザインを進めましょう。
どの色、どの背景も合わず、メインが際立たない場合には、白のまま、黒のままの背景でもOKです。
メインデザインが目立っているのなら背景素材は必要ありません。
ちなみに僕の先輩デザイナーは背景素材をダウンロードして入れません。
デザインは『なまもの』です。
そのとき作ったデザインが“ドンピシャ”で活かせる背景素材なんて早々に見つかりません。
ベースだけ素材を入れた後はブラシや別の素材を使って
その時々に合う背景を作っています。
(その時々にドンピシャで合う背景素材を探す時間よりも作った方が早いですしクオリティも高くなります。)
背景から作るのもオススメしない
世の中の背景素材は『埋めるための背景』が多いです。
枠がついていたり白のデザインが引いてあり『ここにデザインを入れて下さい』と言わんばかりの背景素材が多くあります。
さらにはデザインを背景から作る、背景素材を探して入れてからメインのデザインを作るデザイナーもいます。
これだと背景の枠、形に収まるようなデザインになってしまいます。
デザインは背景が主体ではなく、メインを目立たせなければいけません。
※デザインの世界観をイメージするために最初に背景を入れてデザインを進めるのは良いと思います。
しかしそのまま進めて、ある程度できてきたら一度背景を外すことをオススメします。
背景を外した後、メインを作り込んでから背景が必要ならばもう一度背景素材を戻しましょう。
背景からデザインを進めた場合と、メインからデザインを進めた場合の違い(関連記事)
まとめ【背景を入れる際は慎重に】
背景素材を『寂しいから入れている』『デザインを誤魔化すために入れている』、
そのような考えで背景を入れると良い結果になりません。
見た目も全体的にごちゃごちゃしたデザインが出来上がっていることが多いです。
せっかくメインのデザインを作り込んでも背景のせいで台無しにしてしまっているデザイナーが多いです。
背景はメインのデザインを活かすものでなければいけません。
デザインは一手一手慎重に、一つ前の行動と新しく素材を入れた後と見比べてどうなっているか。
客観的に見る力も必要ですがメインのデザインが見づらくなっている、ごちゃごちゃしていると感じたら
一つ前の行動に戻ってデザインを考え直します。
背景を入れるときはデザインも終盤だと思いますが、背景素材のせいで一気に台無しになる可能性も大きいです。
デザインは慎重に進めていきましょう。
途中に書いた『メインデザインが目立っているのなら背景素材は必要ありません。』という意味ですが、
試しに白背景で作ってみます。
今回のメインデザイン、白背景(背景無い)が一番メインデザインを引き立ててますね。