デザイナーに必要な基本の発想力【デザイナーを目指す方へ】
先日ノンデザイナーのクライアントからコーヒーショップの壁紙デザインを依頼されました。
相手があまりイメージが湧いていなかったようなのでAdobeStockから何枚かコーヒーに関わるデータを見せてイメージに合うものをヒアリングしました。
その時、提出した共有のためのイメージはこんな感じです。
僕はコーヒーショップの壁紙なのでイラストを木目にスクリーンで重ねたデザインがいいのではないかと思っていたのですが、クライアントから指示があったのは下の画像のようなデザインでした。。。
うーむ、ダサい。というか共有のためのイメージ素材を並べただけ。。。
しかも左右の木目の空いた箇所に手作りのPOPを貼るらしい。
いやそれ、もっとダサくなるじゃん。
ノンデザイナーとデザイナーの違い
デザイン納品後に気づいたのですが、まずもってデザインを勉強していない人はデザインを組み合わせて新しいデザインにするという発想が無いということです。
組み合わせるというか「重ねる」という概念を持っていない。なので“重ねる”というと安易に上下左右に重ねてしまうんです。
そしてタチの悪いのが、その上下左右に組み合わせたものを「デザインしていると勘違いしている」ことです。こうなってはもう無理です。明らかにデザイナーに任せた方がいいのに悪いデザインのまま印刷されていくのです。
勘違いするクライアントに出会ってしまったら
ちなみにこういう勘違いするクライアントは同じデザイナーとのやりとりを数ヶ月から半年くらい続けていると生まれてきます。最初はデザイナーに任せていたのに、がデザインの修正や指示を繰り返していくうちに“自分もデザインできている”と勘違いしてしまうのです。非常にめんどくさいです。
将来このようなめんどくさいクライアントと出会ってしまったら、自分の気持ちを消して報酬だけもらってさっさと仕事を終えるのが吉です。
デザイナーを目指す人は知っておきたい基本の発想
デザイナーを目指している方には“立体的に重ねる”という概念を持って欲しいと思います。
素材を上下左右に重ねるだけなのは、ただの素人。
デザイナーなら立体的にX軸、Y軸、Z軸、色んな角度から重ねたり組み合わせたりしてデザインを作っていって欲しいと思います。
(関連記事)デザイナーは色んな角度からモノを見れるように
色んな角度から重ねる発想力を身につければさまざまなデザインが浮かんでくるはずです。
さらに言えば動画作りにおいてもこの“重ねる”概念は同じです。動画はまさにX軸、Y軸、Z軸で構成されています。これが理解できれば動画イメージも浮かぶ幅広いデザイナーに育つことでしょう。
重ねる概念を持つ時の注意点
一つ注意点としては何でもかんでも重ねれば良いというわけではありません。
重ねすぎたデザインはよくわからない見た目の、伝わらないデザインになってしまうので注意です。
こちらで詳しく解説しています。
(関連記事)デザインは重ねた後、引いてデザインを完成させていく