転職、就活するならインハウスデザイナー【メリット】と【デメリット】

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転職、就活するならインハウスデザイナー【メリット】と【デメリット】

地方のインハウスデザイナーに就職して10年過ぎましたので今回はデザイナーでの転職、就職を目指す人へ、インハウスデザイナーの【良いところ】と【悪いところ】をまとめます。

インハスデザイナーとは

デザイナーの就職にも色々形態があります。フリーランスや企業など。企業のなかにも広告代理店でのデザイナーやデザイン会社でのデザイナー、そしてインハウスデザイナーと枝分かれしています。

インハウスデザイナーとはつまり一般的な企業内の『企画部』や『制作部』に配属されたデザイナーです。

組織の中にいるデザイナーなのでデザイナーでもあり、会社員でもあるんですね。

またインハウスデザイナーのお客さんは同じ会社内の人であることが多いです。例えば飲食チェーンのインハウスデザイナーであればその各店舗のデザインなどを請け負って仕事していきます。

インハウスデザイナーのメリットとデメリット

自身の経験や現状をまとめているのですべてがインハウスデザイナーの特徴ではありませんが是非参考にしてください!

メリット

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メリットまとめ

・安定している

インハウスデザイナーは組織の中の会社員ですので毎月の給料が決められています。

小さな広告代理店やフリーランスでは仕事に対する報酬が給料になることが多いので毎月の給料について大きく変わってきます。

安定している分、給料が上がりにくいことや、決して高額でない場合もありますので受け取り方は様々でしょう。(もちろん毎月の成果に対する給料をとっているところもあるでしょう。)

・設備(環境)が整っている

小さな広告代理店やフリーランスと違い、パソコンやプリンタなど会社内の備品として設備があります。

自分でパソコンを買ったりせず就職したタイミングから良いスペックのパソコンが支給されたりします。また他のアプリやソフトの拡張機能など会社への交渉次第でパソコンの機能も充実しやすくなるでしょう。

・会社のトップがデザイナーだと融通が利く(これはかなり大きいです)

これは稀な例ですが、会社の代表や役員などのトップに(元)デザイナーがいると結構融通がききます。

トップが『デザイナー』という職業を良くも悪くも理解しているというのは、社員としてもありがたいです。

というのも一般的な会社にはプロのデザイナーがいません(特に地方では)。

少しソフトを触れる人が企画部にいたり、会社内でデザイナーが一人だけだったり。『デザイナー』という職業がまだまだ浸透していない会社ではデザイナーの肩身が狭かったりします。古参な人たちからはデザイナーではなく、ただの便利屋さんとして接してくる人も多いです。

・デザインができなくても一生懸命だと、かわいがってもらえる

インハウスデザイナーは会社員、組織の中の一人の社員です。ですのでデザイナーの腕前はもちろんですが、会社からは社会人としても見られています。

マナーや仕事に対する思いや姿勢なんかも評価対象になることが多いでしょう。つまりデザインの実力がないときでも仕事に一生懸命向き合っていれば先輩や上司にかわいがってもらえます。

実際自分もMacも触ったことのない超未経験でしたが就職してから一生懸命働くことで上司やクライアントであるお店の店長さんたちにかわいがってもらえました。(企業内なので結果が全てではない、ということ)

・納品後でも、多少のミスは許してもらえる

“かわいがってもらっている”ことも影響しますが納品後のミスが発覚しても『まぁ、いいよ』と許してもらえることも多いです(同じ会社の仲間なので)

(許してもらえたことに甘えず、ミスしたらちゃんと反省して改善しましょう。また誤解がないように書きますが、普通に上司、部下(会社内のお店でもクライアントです)の関係になります。過去、ミスをして机が破壊するくらい何度も怒られた経験はあります。)

・クライアントが会社内の人なので話しやすい

インハウスデザイナーの仕事の納品先は会社外ではなく会社内であることが多いでしょう。

同じ会社内の人であればあまり気を使わず話せます。実際他人とのコミュニケーションが超絶ダメな自分も、会社内の人であれば普通に話すことができてます。

・いきなり大きい仕事を任せられる

入社して1年やまだデザイン経験も浅い頃から会社のお店の看板やチラシ、さらにはお店のトータルデザインなど大きな仕事が任せられる場合があります。言い換えれば、会社内で認められるチャンスが多くあるとも言えますね。

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デメリット

デメリットまとめ

・外のデザイナーと交流がない

会社内のデザイナーなので同じ部署内がメインの交流です(営業や企画も担ってるデザイナーなら少し違ってきますが)。

他の部署や、まして会社外の人たちと交流する機会は滅多にありませんので上司や先輩とのつながりはあっても他のデザイナーとの繋がりは、ほぼありません。

ただし現代ではSNSが普及してますので、会社外のデザイナーとの交流はTwitterなどを活用するのもいいかもですね。

・広告代理店やデザイン会社、フリーランスデザイナーのことが分からない(デザインの価格帯や、納品スケジュール、感覚が分からない)

広告代理店やフリーランスを経験していれば別ですが、インハウスデザイナーだと、スケジュールだったりデザイン価格が会社内で決められています。

会社の都合ですのでデザインも少額になったりスケジュールも曖昧だったりします。初稿→再校→念校→納品みたいな概念が無い場合もあるでしょう。

いざ会社外の仕事をするとなったら、デザインの基準の料金を別で勉強しなければいけません。(例えば、自分の給料を時給に直して料金を設定したりします

・社内で作業をするので、なかなか集中できない

フリーランスやデザイン会社と違い、仕事の部屋は一般的な日本の会社と同じです。机が向き合って置かれていて、部署は違えど同じフロア内での作業。

他の部署の話し声や電話の音など、なかなかデザインに集中できる環境とは言い難いのが現状でしょう。

人によっては向かい合った机(反対側の人との対面しながらの仕事)や他の音があると一切集中できません。ですのでインハウスデザイナーは会社内で集中できる環境を自ら作っていくことも大事かもしれませんね。

・服装、髪型に制限がある(場合がある)

デザイナーってヘアスタイルや服装、自由なイメージあります?最初はそう思ってました。ですが現実は違いました。

普通にスーツで普通に短髪です。髪も黒です。これはインハウスデザイナーが勤めているのが『会社』だからでしょう。同じ会社の社員なのでデザイナーだけ自由な格好をしていては締まらないみたいなことです。多分。

多分というのは自分がいち社員でルールに従ってるだけなので実際は分かりません。

同じ会社でも部署内で服装が違ったりするところもありますのでインハウスデザイナーで転職、就職を考えている方は仕事中の服装や髪型がどうなのか事前に調査する必要がありそうですね。

・それいります?というようなデザインを頼まれる

インハウスデザイナーは『デザイナー』として見てくれる人はほぼいません。

“同じ会社の人でデザインが少しできる便利な人”と見られていることが多いでしょう。ですのでクライアントであるお店の人や、他の部署の」人たちから『ちょっとコレ、ぱぱっと作っちゃってもらえる?』みたいなことをたまに言われます。

お店のPOPだったり、最悪の場合相手のプライベートのものだったり。

会社内でデザイナーという職業がまだまだ理解されていないのでそのようなことが起こります。打開策としては、デザインだけでなく広告のことや商業デザインのことなども勉強して上を説得して理解してもらって会社を変えていくのがいいでしょう。あとは、時間の無駄なので、普通に断ったり。

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最後に、インハウスデザイナーが気をつけること【なぁなぁでデザインするダサいデザイナーになってはダメ】

悪いところでも紹介しましたがインハウスデザイナーは外とも交流があまりありません。インハウスデザイナーはデザイナーと会社員、両方の性質を持っています。会社の環境に左右されながらデザインをしていきます。

会社に慣れてきたり、数多くの仕事をこなしていくと感覚がマヒして、デザインも作業としてこなしていきます。つまり仕事(デザイン)を惰性(なぁなぁ)で作るようになっていきます。

(早い仕事=良いデザインとは言い切れません。早くてもダサいデザインはダメです。さらに時間をかけてデザインして、伝わらないデザインや、ダサいのは一番ダメです。)

デザインは常に勉強が必要です。アウトプットよりも社会の流行りや動きなどを常にインプットしていかなければいけません。もし企業内で良いデザインができても、常に外のデザインと比べてデザイナーの腕を磨いていきましょう。まずは同じ都道府県内やその会社の業界的に一番良いデザインを目指すのがいいかもですね!

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