デザインで目線を意図的に向けるテクニック【逆効果になる場合も】

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デザインで目線を意図的に向けるテクニック【逆効果になる場合も】

デザインで最初に目が飛び込む場所“違和感”を作ります。この違和感を意図的にデザインに盛り込んで、人の目線をそちらに向けアイキャッチを作るテクニックを紹介します。

どこかをはみ出させる

紙面のどこかを大きくはみ出させると全体のフチが見えます。そこに何かをはみ出させるとそのフチが途切れて目がそちらに向くというテクニックです。ここでは以前作ったポニョのポスター(長方形)を例にそのテクニックと注意点をあげていきます。

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このポスターを色々いじっていきます。

テクニックには注意が必要です

注意点を知らずにデザインを作るとデザイナー本人には気づかない、意図しない見え方をしてしまいますので注意が必要です。

世の中の“デザインテクニック”にはこの“どこかをはみ出させる”テクニックが多く使われていますがそれがどんな効果を生んでいるかは書かれていません。紙面の外まで、はみ出すデザインをするとそこに目が誘導されます。それにより意図しない目線誘導が起きてしまっているデザインもあるのです。

図形を、はみ出させる

図形(円や四角を使うことが多いです)を大きくはみ出させます、境界線を使うと線が途切れる感が出るのでより効果的です。

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図形(長方形の帯)を入れてキャッチにしてます。

注意点:

アイキャッチとして使用してください。紙面の他にアイキャッチや人の画像を載せるとそれとはみ出した箇所が変にバランスをとってしまいます。試しに黒の紙面の真ん中と四隅にはみ出させた4つ円を配置してみてください。悪い意味で全部の白がバランスをとってしまっていることがわかります。(デザイン的にはきれいだけど、どっから見ていいか分からなくなる。)

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【ダメな例】真ん中と全部の角にシャボン玉があり、悪い意味でバランスがとりすぎてます。目線が迷ってしまいます。

人をはみ出させる

人の顔の半分をはみ出させたり、身体を切ったりすると良いです。

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ポニョの足をはみ出させて、目線を左上に持っていきます。その分、右の線とロゴの配置でバランスをとります。

注意点:

首の真ん中や目の下など身体の変な部分を切ってしまうと、見た人に悪い印象を与えてしまいます。デザイン的にタブーな箇所がありますので切る時は気をつけてください。

また目線の近くに文字があるときは文字の目線に目線を合わせてください。目線はかなり強いアイキャッチになりますので、文字が離れていると目が追いつかなくなります。

言葉をはみ出させる

紙面の外側に言葉をはみ出せせると力強さが出ます。ゴシックだとより強さが増すでしょう。

注意点:

人は“言葉の形”でも認識している部分がありますので、切りすぎると言葉の意味がなくなり“ただの記号”になってしまいますので切りすぎないようにしましょう。また左右に大きく切り出すデザインが良くありますが、左右に目が散ってしまいますのであまりお勧めではありません。使う場合は下を切らないようにすれば、うまくいくことがあります。

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【ダメな例】両端を文字で締めるテクニックですが、両端に目がいきすぎてあまり良くありません。

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【良い例】両端を文字で締める。下をちょっと空けると上に目がいきます。

色、光ではみ出させる

白は“目が飛びやすい”ことを利用して、色のあるデザインの中に白を使って目線を向けます。また、光のようなぼかした白を入れるとさらに効果的です。逆に黒だと紙面が“締まって”見えます。

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右上に明るい光を入れてアイキャッチにしてます。目線が飛びやすくなるので全体のバランスを取るのが大切です。

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一番上とロゴの下に紺色の線を入れて全体を締めてます。
濃い色の線で挟んで全体を締めるテクニック。

注意点:

白や特にぼかした光などは“ぼやっと”してしまうので目線がいきやすいです。光の“ぼやっとさ”は紙面全体を、ぼやっとさせてしまいがちなので注意しましょう。光は大きく使わずにワンポイント程度、アイキャッチの補佐的な感じで使うと良いです。

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まとめ

今回は目線を意図的に誘導するテクニックをご紹介しました。その効果は大きく、デザイナーが意図的に意識して使わないとデザインのなかにアイキャッチが2つ、3つと増えていき、目線があっちこっちいってしまいますので注意して使いましょう。

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